UNISON HAWAII

 

自分への愛をすすめる会会報  

2003年6月6日

NO.14 VOL.1

 

お元気ですか?  こちらハワイは、梅雨はないけど、夏場は湿気が増します。この数日というもの曇り空に、ムシムシ天気です。エアコンほしー!  日本は早くに台風と聞いてますが、梅雨の方は? 

 

ここ数日また日本のビデオにはまっています(笑) 長瀬智也君(TOKIO)にまたしてもやられてます。でも、彼のお陰で気づいた事があり、智也君に大感謝です。女性性と男性性の融合、動と静のバランスというんでしょうか。今日はそのお話をしたいと思います。

 

私は、10年前ハワイへ来てから、ある意味、男性性バッシング、動への嫌悪のようなものを爆発させていたのかもしれません。と言うのも、静であること、女性性を出すことがあまりいいことではないと思い込まされたり、叩かれてきました。

 

休むことは「なまけもの」で悪いこと。常に100%の実力を出して生きることがいい事で、もし物事がうまく行かなければ、自分の努力が足りなかったせい。何かあると、男性性である「動」を全開しなかったと言って、責められたように私には思えました。学校でも社会でも、走り続ける、勤勉であるということがよいこと、この擦り込みはすごいものでした。

 

そんな背景の中、そこで叩かれ傷ついた部分の私のリベンジが、ハワイへ来てから始まったように思います。だからこそ、意地でも「静」でい続けたかったり、必死になることを避けたり、根性出すことを嫌ったりして、一生懸命「休む」に集中したように思います。振り子が端から端へ振れるように、真反対へと進んだんです。過去に叩かれてたまった怒りを出す方法がリベンジになったんですね。「動であることは悪いことだったんだ。だって、私を今こんな惨めな気持ちにしている」と「動」「男性性」を悪者にしてました。そして、自分の休みたい、力を抜きたいという自分を肯定することに励んだんです。気づかずに、自分の中の「静」と「動」のバランスを取り戻そうとしていたんですね。いかりも出て、自分も肯定することもできた時、振り子がまた反対の方へ動き出し中心に戻ろうとしたんです。

智也君のTVドラマ「ムコ殿2003」で最近無謀にも?(笑)生放送でやるという前代未聞のものがあったんですが、カットの声と共に1セット終わった後もTVカメラは回っていて、その時に見せる彼の顔が、本当にほっとした顔で、緊張が解けたっていう顔をしていて、メチャいい顔をしたんです。(思いっ切りやられました!)素の顔に戻って、とっても少年ぽく、ナイーブなところを見せた姿に、男性性の強さと「動」、その底にある、緊張感のための不安(ナイーブな女性性)の融合を見た気がしました。その言わば少年性が私に、「動」「男性性」のよさを思い出させてくれました。こういう風に男女性を一緒に持つ事ができるんだってことをもう一度思い出させてくれました。少年性というのは、いい意味で、男性性が成熟してない分、女性性も侵食されず、両方を持っているというのが本質かもしれません。もちろんこれは、少女にも同じ事が言えますが。変に社会的な男性女性を演じるプレッシャーがまだそうないと言うことが、本来ある男女性のエネルギーを自然にバランスよく保ってくれてるのかもしれません。

 

私の中では過去10年、無意識のうちに女性性や静というものに傾いてきたせいか、この少年性という部分が忘れさられ、冬眠させられてました。でもいい加減、動きたくて仕方がなかったその部分が、智也君を見たことによって投影され、再び登場するチャンスを与えられたという感じです。(私達は生物学的男女性にかかわりなく、子供性、大人性だけでなく、男女性が加わり、少女性や少年性もあると言われています)

要は、何も悪いものなんてないってことなんですよね。何かを悪いと思い、自分が叩かれ叩いてきたということが、生き方を傾かせただけで。全ては陰と陽、女性性と男性性、静と動で、両方を受け取り、偏見もたず、その時々に順じて使い分けるってことなんだと、改めて思いました。(もちろんその融合体というのも当然あるわけですが。)

 

だから、自分が疲れた、やる気が出ないという時に、自分をダメだと責めない。「静」に入っていくタイミングは、身体が一番よく教えてくれるのかもしれません。とにかく休む、動かないという状態の自分を十分に受けとめて、OKしてその上で「静」に入っていった時、一番効率よく身体も心も回復されます。「動」があるなら「静」があって当り前。若い時はエネルギーある分、その配分が「動」に偏っているかもしれません。年を重ね、そのエネルギーがうまく調整とれてきた時、「静」を増やせばいいです。それだけのことです。悪いことなんかじゃない、恥じることなんかじゃないってことです。でも、否定し責めたら、一番効率が悪く働くということです。

 

しかし、この気づきから、体力が戻ってきたような、ふんばるってことも、していい時があるんだなって感じで、ビデオ見過ぎで寝不足なのに、元気がいいです(笑)

 

そして、同様な意味合いで、オールドエイジとニューエイジの価値観を両方持っていていいということかなと思います。特にこのニューエイジへの過渡期には。両方をちゃんと受け取り、自分で使い分けるというか、理解して使う、でしょうか。

 

ここで大切なポイントは、何かが悪い、いけないと否定する行為がバランスをなくさせる行為だと理解することだと思います。今回、私には感情が、そのことを気づかせるきっかけをくれました。「こわい」「痛い」そういうものを受け取り、感じ、流す。私はずっとこの事をみなさんに伝えてきました。この基本は本当に正しいことです。そこでもう一つ加えさせてもらうと、その「こわい」や「痛い」を感じた時、自分に「こわくて、いいよ。痛くて、いいよ。」とただ言ってあげてみてください。それだけで、こわいや痛いを感じて流さなきゃと思わなくても、おもしろいほど、そのこわい、痛いが流れていくような気がします。早い話、そのこわい、痛いの予感がした瞬間、人は無意識に、「だめ!」っていう信号出してるんだと思います。意識の中に感情を感じた時には、もうだめと言った後で、否定し押えた後。もう、すごいエネルギーをその否定で使った後なんですね。感情を出さないようにドアを閉めてしまった後。無意識な否定がまず起こっているわけで、「こわくて、いいよ。痛くて、いいよ。」と言ってあげることにより、自然とドアを押えていた力が抜けてドアがあき、感情が流れてくれる、そんな感覚です。

 

人によっては、意識の中に最初に来た感情が「心が重い」「不愉快」「怒り」「悲しみ」「落ち込み」だったりします。そういう時、「こわくて、いいよ。痛くて、いいよ。」と言ってみてください。可能性としては、それだけで、楽になると思いますよ。と言うのも、みなさんのダメ出し制御機はあまりに効き過ぎているため、始めに感じた「こわい」も「痛い」も意識に入る前にドア閉められたという可能性が大だからです。この「こわくて、いいよ。痛くて、いいよ。」は、今私が実際に使っていて、ほとんど「魔法の言葉」のように効き目を発揮しています!(ちなみに「心が重い」「不愉快」「怒り」「悲しみ」「落ち込み」等の感情は一番最初に出てくる感情ではなく、何かからすり代えられた感情だと、私は理解しています。ほとんどの場合それは「痛み」と「おそれ」からのすり代えだと思っています。)

 

何かが起きて、それに対し好きじゃない、嫌だから否定する。そういう行為が一番自分の中のバランスを崩し、うれしくない自分にするということ。本当にどんなこともいいも悪いもないんですよね。

 

そして、もうひとつ、この「こわい」ですが、みなさん「こわい」を感じることができるからこそ、「守る」ということができるんですよ。としたら、こわいを感じなければ、自分も人も守ることはできないってことです。「こわい」は悪いことじゃないんですよ!  うちのトラコから学んだことをここでひとつ。

 

トラコが最近、夜遅く、どこかのネコとものすごいケンカをしました。隣りの家の方から声が聞こえ、人の家に侵入するわけにいかないんで、待ってるしかなかったんですが、その後一晩姿を見せませんでした。私は「動」と「静」という事で気づきをした後だっただけに、うちの子が「動」の動きをしてるんだなって、なんか平静でいる自分がいました。そして、男性性を出して、戦うことで自分のテリトリーを守ってるんだなって。翌朝、やっと姿を見せたトラコは、特別怪我してる様子もなく、ただ、ケンカのショックとかで静かにしていたのかなと思いました。(またしてもバランスですよね。動の後の静。)日頃、こわがりのトラコ、なんて私は思っているわけですが、でも、昨日みたいなケンカをする姿を見ると、この子すごい、こわがりなのに、と思ったんです。でもこわいからこそ、自分を守らなきゃと思い、戦ったんですよね。このこわいと言う気持ちをトラコが否定してたりしたら、彼女は同じ行動を取っていなかったと思います。動物は人のように、感情に対する偏見を持っていない分、感じるものをそのまま受け取り、それに対し、素直に行動を取ることができる。それが自分にとってベストの行動となる。それをちゃんと知ってるんですね、動物は。またしても教えられました。

 

私達も、全部否定することなく、受取って生きていけたら、何をしても、感じても、悪いことなんかない。それが自分にとって最良な道につながる。それを信じて、これから生きていけば、もっともっと幸せになれますね。

 

 

LOVE

 

さちこ

 

 

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